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2011年03月23日

ウランと濃縮ウラン

まずはじめに、原子力発電所の核燃料(ウラン)では、広島、長崎のような核爆発は生じません。

自然界に存在する元素のなかで最も重いものが、元素記号「U」、原子番号は92であるウランです。
天然ウランには主に質量数234、235及び238である三種類の同位体が存在し、このうち核分裂を起こしやすいのはウラン235です。天然ウランはウラン238が約99.3%であり、ウラン235は約0.7%しか含まれていません。

核燃料とするには、ウラン235の割合をウラン濃縮により高めることが必要になります。

原子力発電で使用する「濃縮ウラン」はウラン235を3~5%まで濃縮します。
これに対して、原子爆弾で使用する濃縮ウランは、ウラン235を90%以上まで高めなければなりません。

というわけで、原子力発電所の事故では、広島、長崎のような核爆発は生じないことになります。

ウランと濃縮ウラン


原子番号がウランより大きい元素は超ウラン元素と呼ばれ、自然界にはほとんど存在せず、人工的に合成されます。
その代表例がプルトニウムで、原子炉においてウラン238が中性子を捕獲してウラン239となり、それがベータ崩壊してネプツニウム239になり、更にそれがベータ崩壊してプルトニウム239ができるそうです。


参考までに、広島の原爆はウラン、長崎はプルトニウムの核分裂連鎖反応でした。


参考文献

ウランと濃縮ウラン






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Posted by クマさん at 22:49│Comments(0)医療
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